にぎやかな国道42号沿いに、時間が止まったような一角があります。
そこが養珠寺。
承応3年(1654)頼信が母養珠院の菩提所として建立したものです。
境内を歩くと、妙見堂登り口に井戸「思斎井(しさいい)」を見つけることができます。この付近の井戸は海が近いせいか塩水が出るところが多かったのですが、この井戸からは真水が湧き出していて頼信が亡き母の霊前にこの水を供えていたといわれています。母への慕情がこみあげてくるようです。
その背後の山には、頼信の母養珠院を祀った妙見堂が、今も静かに息づいています。